2026年9月7日号
雨が多いですね。9月は一年で最も忙しい時期で、本当に農繁期。雨で畑が乾かず、できる仕事が限られる中、なんとか作業を進めてはいますが、作業がどんどん遅れてきています。最重要期の長雨には本当に困っております。どうにもなりませんが・・。
最近、農家界隈では、アメリカ産ジャガイモ(生)の輸入解禁が話題になっています。外国産の安い野菜を輸入しよう!とか、JAの利権をぶち壊せ!とか、そういった話ではなく、大問題なのは「シストセンチュウ」というジャガイモを壊滅させる病害虫の話なんです。
一度入って定着してしまった外来生物の駆除が困難なのはご承知の通りですが、ジャガイモシストセンチュウは1mm以下の視認困難な土中生物。卵を200~500個内包した「シスト」と呼ばれる0.5mm程の包嚢を作り、乾燥等の過酷な環境下でも15年以上生きる生命力。乾燥した土壌に混じったシストが風で飛んだり、雨や排水、洪水などによっても拡散されます。靴底に着いた土壌と一緒に運ばれたり、農機や農具によっても拡散されます。
発生圃場ではジャガイモが壊滅する上、容易に近隣に拡散し、地域ごとジャガイモ栽培が不可能になります。まあ、一度侵入されたら根絶はほぼ不可能。北海道の一部の圃場で発生が確認され、強い薬剤による土壌燻蒸など大変な労力と年月をかけて駆除を継続しています。
また、ジャガイモシスト線虫は、他のナス科野菜にも感染します。つまり、トマト、ピーマン、シシトウ、唐辛子など、夏野菜はほとんどアウトです。今後、シストセンチュウ抵抗性を持たせた遺伝子組換(またはゲノム編集)作物に置き換わるのかもしれません。
食糧自給率向上を謳っている政府が、明らかなハイリスクに目をつぶって生ジャガイモの解禁をするのは狂気の沙汰としか思えません。目先の利益や圧力で、日本の食を崩壊させてはならないと思います。この事をできるだけ多くの方に知っていただきたいと思った次第です。
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